※わりなき＆マブラヴオルタのネタバレ注意報発令中※

終わりなき夏 永遠なる音律レビュー後編

後編は問題の世界観についてと全体評価です。


世界観　評価Ｃ
この作品の世界観の評価を決める時点で、最も重要になってくるのがこの世界が本当にオルタ世界（マブラヴオルタネイティブの世界）と同じだあるのかという所である。公式ではそのような設定であるとは公言はされていないものの、ウィキや他サイト様の情報を見る限りオルタ世界ではないかという説が有力なようです。そして私の結論を先に言うならば・・・私もこの世界観がオルタ世界に準じていたとしてもおかしくは無いのではないかと思います。
順に考察します。
（１）オルタ世界だとしたらいつのことなのか？
わりなき作品中に九州の住人に対して疎開勧告が出ていること、また日本の領土内がまだ戦場になっていないことから、少なくとも九州へのＢＥＴＡ上陸より前つまり１９９８年夏以前ということである。
また、わりなき作中にて
・結婚が徴兵回避可能な裏技とされている。
・可憐ルートにて隆が志願兵としてお勤めに行くシーンがあります。　　　
そしてオルタ世界では
・９４年いに「帝国議会で徴兵対象年齢の引き下げを柱とした法案を可決、後方任務に限定した学徒志願兵の動員を開始。」
・９５年に「18歳以上の未婚女性を徴兵対象とする修正法案可決」
・９６年「帝国議会が男性徴兵対象年齢の更なる引下げを含む修正法案可決、事実上の学徒全面動員へ」
とされている。つまりこれらのことから９６年では結婚の回避が成り立たない、９４年以前では志願兵になれないということがわかり、この舞台が９４年からスタートし、９５年の夏が本編ではないかと推測できる。←一番の有力説であるＢＥＴＡ上陸の三年前の九州という情報と一致する。

（２）エピローグの存在
歌音ルート、リーゼルートでは主人公が戦場にいるところで終わったいるので問題は無く、また可憐ルートではまだ隆がお勤め中ということでまだ戦いが続いていることがわかるが、問題なのは藍エンドと澪エンドである。どちらも形は違えど主人公が音楽家として頑張っている風な感じで締めくくられています。ＢＥＴＡとの戦いの中でそんなエンドが果たして可能なのだろうか？
ここで重要になってくるのが、オルタで武ちゃん達によってあ号標的の破壊に成功し、世界各地で攻勢になったがいつか？というところである。これは調べると、２００２年元旦の出来事である。またその後も領土奪還作戦が各地で展開されている。（つまりＢＥＴＡ戦争終結に向かっている）
・・・つまりあのエピローグが９５年から７年以上先のものであるのならば、理論上戦火に巻き込まれなかったとして成立することは一応可能であるといえる。

また律子エンドではもっとわかりやすく、主人公も戦争に参加していたことや、そのヴァイオリンの練習が全く出来ないほど厳しい戦いを強いられていたこと、再会したメンバーと成長した、変わっていない云々の会話している、などの情報を得られる。

つまり理論上はオルタ世界でも問題は無いように見えるのだ。

全体評価　Ａ-
しかしながらやはりわざわざオルタ世界にする意味はあったのかという疑問は残る・・・。別にただ戦争が隣り合わせの世界というだけの方が、全てのプレイヤーにわかりやすく伝わったんじゃないかな～と思うわずにはいられない。
とは言っても、そこまで問題になるのかといえば、人によって差が出るのではないかと思います。私はこの部分は話を盛り上げる味付け程度と捉えてますのでそこまで気にしていません。（武たちによって救われることが確定している世界ですし）

もし戦争云々のくだり無しに音楽のみであの構成を成功させていれば・・・神ゲーの殿堂入りを果たしたかもしれないですｗｗキャラとか演出はすごく良かったので。あとＢＧＭが綺麗で素晴らしい。
基本的にはキャラも含め良い作品だったので、今後のファイアージュも期待していこうと思います。